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創作から興味ある事柄まで気まぐれに綴ります
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現在、2016611日まで滋賀県の佐川美術館にて「メカニックデザイナー大河原邦男展」が開かれているのを記念(?)し、今回は装甲騎兵ボトムズに登場するアーマード・トルーパーの一つ『ブルーティッシュ・ドッグ』について語ってみたい。

アーマード・トルーパー(以下AT)は全高約4メートル前後の搭乗式人型兵器であり、メジャーなリアルロボットアニメにおける一つの到達点とも言われる存在である。

ターレットレンズで構成された無機質な頭部、簡素な操作を補助するミッションディスク、足裏のグライディングホイールによる滑走や方向転換に使うターンピック、自動拳銃のブローバックを思わせるアームパンチ機構など、実用性はさておき「らしさ」を演出する要素が満載のロボット兵器なのだ。

この作品を象徴するATがミドル級ATの『スコープ・ドッグ』で、表題の『ブルーティッシュ・ドッグ』はこれをフィアナ(プロト1やファンタムレディーと呼ばれる事も)という女性パイロット向けに改造した機体である。

フィアナは戦闘用に人為的な手を加えられたパーフェクトソルジャーで、彼女専用にカスタマイズされた『ブルーティッシュ・ドッグ』は通常の人間にはとても操作出来ない。

右腕の7連装ガトリングガンには猛禽類のそれを思わせる爪を内蔵しているほか、ATの血液とも言えるポリマーリンゲル液やガトリング用マガジンを内蔵したバックパック、大型グライディングホイールの追加など、その名の通り狂暴な風貌を醸し出している。

『スコープ・ドッグ』は放映当初から数十年経った今見ても完成されたデザインであるが、キャラクター性を極力廃した量産型マシンなので、ガンダムに例えると量産型ザクに乗って主人公が戦う感じだろうか。

対する『ブルーティッシュ・ドッグ』は、大河原氏風に言う「悪のヒーロー性」の象徴となる右腕のガトリングクローとカラーリングのおかげで、シャア専用ザクにまでキャラクター性が立っているのだ。

このカスタマイズされた量産機感が堪らない魅力であり、数あるATの中で私がトップクラスに好きなATが、この『ブルーティッシュ・ドッグ』なのである。

※ちなみに私は、ATの武装互換性が高い事から『ブルーティッシュ・ドッグRSC(レッドショルダーカスタム)』や、ガトリングクローを通常の腕に戻し両手持ちで戦う『ブルーティッシュ・ドッグ』を想像して楽しんでいた。

後者はその象徴であるガトリングクローを失うが、背部のPRSPパックや追加グライディングホイールで元機体の判別はつくという理屈だ。


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大河原邦男氏のメカニカルデザインの魅力を語る第二弾は、機動戦士ガンダムSEEDに登場するモビルスーツ『イージスガンダム』である。

劇中では主人公キラ・ヤマトのライバルとも言うべきアスラン・ザラが搭乗し、善と悪の面を併せ持つかの様なデザインの赤いガンダムだ。

この作品の前半に登場する5機のガンダムには元デザインを手掛けた人達が居るらしく、イージスガンダムもその内の一つのようだ。

私は長年に渡り大河原氏のメカデザインに触れてきただけあって、設定画を見れば氏の描いた物か否か大体わかるのだが、5機のガンダムのうちストライクガンダムとイージスガンダムはらしくない部分が特に多い。
(ガンダムではないが、M1アストレイも同等の印象がある)

初見だと、他人のデザインを大河原氏がクリーンナップしただけのモビルスーツだと思う人も居るのではないだろうか。

かくゆう自分も、重戦機エルガイムやファイブスター物語でお馴染みの永野護氏が現代風に描いたゼータガンダムを、大河原氏がクリンナップすればこんな感じになりそうだなと思ってしまった(笑)

一方、大河原氏の独自性も無い訳ではない。

イージスガンダムは人型だけでなくモビルアーマー巡行形態とモビルアーマー砲撃形態に変形するのだが、こちらは大河原メカっぽい部分が見られるし、どのパーツがどこへ移ったのか分からないほど複雑な変形機構をシンプルに処理しているのは面目躍如といった所。

三段階もの形態を持ちながら、モビルスーツ時もライバル機的な格好良さをシッカリ保っているのは流石と言わざるを得ない。

大河原メカっぽさが薄い故にそこに含まれた魅力が光る、個人的にかなり好きなデザインのモビルスーツである。


※追記
先日、WiiU用ソフトのゼノブレイドクロスを予約したので、発売後はプレイした感想などをブログに載せてみたいと思う。

以前からかなり楽しみにしていたタイトルなので、出来れば複数回に渡って色々書いていきたいと考えている。

 新年一回目の更新は「大河原邦男メカニカルデザインシリーズ」と題し、私が選んだ大河原邦男氏のメカニカルデザインを紹介して行きたいと思う。

 初めに断っておきたいのだが、私は永らくアニメーションというものをまともに観ておらず、表題のシグーが登場する機動戦士ガンダムSEEDもほぼ未見での紹介となる。

 いささか乱暴ではあるが、このシリーズのコンセプトはあくまでも大河原邦男氏のメカニカルデザインに焦点を置いているので、その点を何卒ご了承戴きたい。

 今回紹介するシグーは、機動戦士ガンダムSEEDに登場する敵方のモビルスーツ(以下MS)で、主人公のライバルとなるラウ・ル・クルーゼが搭乗する指揮官機だ。

 機動戦士ガンダムで言うとシャア専用ザクの様な存在だろうが、私には蒼き流星SPTレイズナーのライバル機グライム・カイザルが思い出された。

 シグーは量産型汎用MSのジンを強化した機体であり、他にも大気圏内で飛行する為のディンや次期主力MSとなったゲイツなどがある。

 ジン・シグー・ディン・ゲイツの4機種は設定的な繋がりだけでなく、当然そのデザインも要所要所に似通った所があり、それぞれの画像を見比べてみるとこれぞ大河原メカのバリエーションという印象だ。


 ジンがザクを思わせる武骨な所があるのに対し、他の
3機はよりスマートなフォルムになっていて、シグーからディンやゲイツに派生して行った感じを受ける。


 実際のところシグーはかなり洗練されたデザインで、量産機の強化型ながらライバルの搭乗機らしい「カッコイイ悪者」さをスマートに表しており、脚の反りなどは少しガンダムっぽくもある。


 私は胸部分の大きなスリットがお気に入りなのだが、これによりグッと現実感を補っているのがニクい所だ。


 ガトリングガンを内蔵したシールドや背中に取り付けた重斬刀
(一見ジンと共用に見えるが実は少し変わっている)といい、シグーは武骨さとスマートさを併せ持った劇中でも有数の傑作デザインではないだろうか。




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