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創作から興味ある事柄まで気まぐれに綴ります
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不定期に更新しているこのシリーズだが、今回は「装甲騎兵ボトムズ 幻影編」に登場するアーマード・トルーパーの「ベルゼルガプレトリオ」を紹介してみたい。

人間が搭乗して操作する全高4メートル前後の人型兵器アーマード・トルーパー(以下AT)には様々な種類があるが、中でもベルゼルガシリーズは異色の存在だ。

一部を除き大量生産品のATにあって、ベルゼルガはクエント星の住人であるクエント人が作るハンドメイドのATで、操縦するパイロットもほぼクエント人となっている。

またクエント星で採取できる希少なクエント素子を使った高性能センサーを有する一方、槍の様に長い杭を炸薬(または電磁)の力で打ち出すパイルバンカーという古風な武器を持つ。

特徴的な頭部や騎士の様な装飾も相まって、正に装甲騎兵の名に相応しいATだろう。

今回紹介するベルゼルガプレトリオは、前述の通り「装備騎兵ボトムズ 幻影編」で初登場したベルゼルガのバリエーション機体である。

その役割から銃器は持たず、パイルバンカーの様に先端部を打ち出す構造を持つ長槍のジョルトパイク、機体を覆うほどの頑丈な大盾の2つを用いて戦う。

作中では集団で盾を構え鉄壁の防御から槍で突く戦法を取るわけだが、まるでスパルタのそれを思わせるシンプルかつ強力な鋼鉄の戦士だ。

一般的なベルゼルガと違って装飾の類が無く、それがクラシックなデザインをより引き立てている。

このシンプルさと無骨さこそベルゼルガプレトリオの魅力であり、キャラクター性を抑えることでかえって個性を放つ好例ではないだろうか。

近年における大河原氏のガンダム系デザインだけを見てスマート過ぎるとの感想を漏らす方もチラホラおられる様だが、氏のデザインはクライアントの意向によってコンセプトが大きく変化する。

かつてのモビルスーツバリエーションの続きとなるMSV-Rなどでも、当時を思わせるシンプルでドッシリとした重量感を持つ機体が少なくない。

商業展開を軸とする「ガンダムビルドメタバース」のラーガンダムも、RX-78のプラモデル(手に取って貰い易い低難度・低価格帯のエントリーグレード)に追加パーツを装備するコンセプトでデザインされたのは明らかだし、当初出た安直ではないかとの批判もキットの出来が悪くなかったおかげで鎮静化したようだ。

ともあれ、表題のベルゼルガプレトリオは近年で陸戦高機動型ザクと並び好きなロボットであり、オリジナルデザインを崩さずに個性を出す渋いバリエーション機体として私のお気に入りなのである。



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 前回の更新から数ヶ月も空いたと知り、我ながら驚きを隠せないでいるのだが、久しぶりにメカデザインについて書いてみたいと思う。

今回のお題はテレビアニメーション「機動戦士ガンダム
W」に登場する「ウイングガンダム」。

これも作品自体はちゃんと見ていないものの、メカデザインとして好きという部類のマシンである。

(当然ながらメカニカルデザインとて作品の意向と直結した創造物であり、本編を見ずにそれを語るのは無理があると重々理解はしております)

まず自分が思ったのは、飛行形態のまとまりの良さだ。

このバード形態はシールドとバスターライフルが機首を形成するパターンだが、いわゆる寝そべり変形の中でも完成度が高い。

また、鳥のモチーフを「見た者が気付く形で」そこかしこに散りばめているのも心憎い配慮だ。

大河原氏がデザインする飛行形態にはこの寝そべり型が多く、時にはそれを揶揄するむきもある様だが、架空の物と言えど立体化時の強度や変形機構の複雑化を考えた場合、ここへ落ち着くのは至極当然な気もする。

勿論、二次元の嘘が無いではないだろうが、それでもかなり秀逸なデザインと言えるだろう。

ガンダム
Wに登場するガンダム達はヒーローメカとリアルメカの中間的デザインをしており、大河原氏の面目躍如といったところ。

実際、クライアント側の意図が明確な場合における氏のメカデザインには、目を見張る事が少なくないのである。



「あつまれどうぶつの森」が国内外で大変なヒットとの事で自分も毎日楽しんでいるが、今回は「機動戦士ガンダム新訳MS大全集 U.C.0092-0169 編」について感想を述べたいと思う。

当ブログをずっと閲覧している方ならご存じかと思うが、私は長年に渡り大河原邦男氏のメカニカルデザインのファンである。

所謂リアルロボット作品のデザインはどれも好きなのだが、とりわけ氏の物がお気に入りだ。

当然、新たなるMS大全集にも大河原邦男デザインを期待したわけだが、結論から言うと私にとって3500円の価値には全く至らない出来であった。

逆襲のシャアからクロスボーンガンダムまでのMSが掲載されているのだが、新たに追加となる作品以外の設定は絵が小さく不完全な物が多い。

個人的な見どころは機動戦士VガンダムのMSバリエーションくらいであるが、どこかの小さい絵から引き延ばしコピーしたかの様にボヤけており、逆に失望を覚えてしまった。

収録作品を区切ってシリーズ化するというのを知った時は、いよいよ完全な設定資料集としてまとめるのかと考えていたのにこの体たらくである。

今回のMS大全集は設定資料集というより単なるカタログでしかないという印象であり、続巻もこれと同じ内容なら購入する事はないだろう。

(クロスボーンガンダムの設定画は絵のサイズが大きめで内容も比較的充実しているので、ファンの方には嬉しい掲載になったのではないかと思う)


ストライク・ドッグは『装甲騎兵ボトムズ』に登場したアーマード・トルーパー(以下AT)で、物語中盤からライバルとなるパーフェクトソルジャーのイプシロンが搭乗する機体である。

あえて無機質な兵器としてデザインされているアーマード・トルーパーの中にあって、ストライク・ドッグは悪のヒロイックさを持つ機体として非常に人気が高い。

以前紹介したブルーティッシュ・ドッグは右腕にガトリングクローを有していたが、ストライク・ドッグは左腕に機銃を仕込んだ凶悪なクローを持ち、このイメージは『青の騎士ベルゼルガ物語』のシャドウフレアにも継承された。

炸薬の力で杭を打ち込むパイルバンカーと並んで、この作品を代表する格闘用武器であろう。

本来は宇宙での活動を念頭に置いたATなのでバックパックや脚部にはスラスターが設けられているが、当初はジャングル地帯での戦闘で使用されている。

2つの弾倉を備えたバズーカ砲の様なX-SAT-01ソリッドシューターを右手に持ちつつ左腕のクローを構える姿は、リアルロボットアニメでも屈指の実に華のあるライバル機であった。

物語終盤で主人公のキリコ・キュービィが乗ったラビドリー・ドッグは、ストライク・ドッグと同系統であるものの砂漠戦仕様となっており、ATのバリエーション性の高さを感じさせてくれる。

これとブラッド・サッカーなどは、敵役として出色の出来と言えよう。


1987年から1988年に渡って放映されたテレビアニメ『機甲戦記ドラグナー』には、人間が乗り込んで操縦する人型兵器「メタル・アーマー」が登場する。

このメタル・アーマーの中で私が最も好きな機体が、今回紹介するゲルフだ。

劇中では敵の若手エリート3人組がメインで使用し、ライバル機のファルゲンと共に格好良い敵メカとして活躍した(ガンダムに例えるとスマートなグフといった所だろうか)。

ゲルフはドラグナーという括りだけでなく、数ある大河原メカの内でも上位に入るほど好きなので自分の思い入れも非常に強い。

敵メカとしての武骨さとある意味ヒーロー的なスマートさを融合したデザインセンスに随分と魅せられたものだ。

バリエーション機体としては、武装強化型のヤクトゲルフや偵察能力を強化したレビゲルフ、ゲルポック隊が使用する機体などがある。

また、他のメタル・アーマーと同じく専用のゲルフマッフにより空を飛ぶ事も可能になった。

主武装のハンドレールガンは実にシンプルだが秀逸なデザインだし、レーザーソードも騎士のサーベルを連想させるなど、本当に魅力的なデザインだ。

メタル・アーマーは航空機やレーシング用バイクのニュアンスを取り入れており、氏のロボットデザインを語る上でも欠かせない存在だと思う。

メタル・アーマーは一目見てフレームにアーマーを装着している外見なので、もっと色々な装甲と交換出来ると良かったのだが、期待したほどの人気が得られず余裕も無かった為か、ダイレクトに武装や補助ジェットを追加する方が多かった。

実際、この機甲戦記ドラグナーを正統派リアルロボットアニメのTVシリーズが一区切りした作品と捉える人も多く、実力者揃いのスタッフにもかかわらずホロ苦い結果に終わっている。

ファルゲンやゲルフ、ゲイザムやギルガザムネなどは例外だが、基本的に敵側のメタル・アーマーはカメラやセンサーを剥き出しにした顔を持つ機体が多く、この辺は大河原氏の面目躍如とも言うべき仕事ぶりが見れて楽しい。

まだ未見の方が居られたら、まずはネット画像でも良いので是非ご覧いただきたいものである。



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